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BMW E28 M535i・ZF 4HP22 ATオーバーホール

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BMW Mスポーツ・535i。

走行中異音発生、走行不能。
エンジン切り暫くすると再び異音・クラッチ滑りを起こしながら低速走行可能も、再び走行不能に。

典型的なAT故障です。
ZF社の4HP22ミッションが載っており、別名「ガラスのミッション」…。
ポルシェ、レンジローバー、ボルボ、アウディなど様々な車種に搭載されています。

今回はオーバーホールを試みることにしました。
交換部品一覧です。

まずはミッションを下ろします。
マフラー・スタビライザーも取り外しが必要です。

下ろしてオイルパンを開けます。
ストレーナ、バルブボディとご対面。バルブボディは後回しにしてミッションを開けていきます。

パーキングロック機構。

ATはバイクと同じ湿式多板クラッチが沢山入っており、油圧により圧着する作りになっています。

一通りバラしました。

遊星歯車機構。

リア側・4速Assy。ワンウェイクラッチなど色々入っています。
異常なしです。

クラッチ一つ一つのダイヤフラムスプリングを潰してプレスでバラしていく形になります。
マニュアルで言えばクラッチカバーをバラしているような感覚ですが、圧着状態ではなく切れた状態がデフォルトになるようなテンションのかかり方。
このダイヤフラムS/Pを押し潰して油圧で圧着する格好です。


中に油圧保持のOリングが入っており、各部にもピストンリングのような鉄リングが入っているので交換していきます。

中間のフロント側プラネタリAssy。こちらも異常なし。

入力側・フロント側Assy。
ダイレクトクラッチがめちゃくちゃに焼けています。

フォワードクラッチ。こちらも焼けて、派手に剥離しています。
この隔離カスが油圧経路に詰まり、ダイレクトクラッチが滑り走行不能…という流れになった物と推測します。

ミッション本体が一式組めました。

ベルハウジングを洗浄しオイルポンプを組み付けます。
トルコンが刺さることによってポンプが駆動します。

組み上げてミッション本体は完成。

続いてバルブボディ。

4つ付いたソレノイドを外していきます。

クランプで抑えつつバルブボディを外していきます。

前後バルブボディ・チャンネルプレート。

中にはこのような小さいチェックボール・ワッシャが沢山入っています。

バルブボディ洗浄・組み立て完了。

組み付け完了しました。

載せて完了です。
症状は完治。シフトショックも驚くほど消え去り非常にスムースに。

ミッション単体で送って頂ければオーバーホール承ります。
車両預かり修理も島根県江津市桜江町・静岡市清水区にて対応可能です。

4HP22の修理でお困りの方はお気軽にお問い合わせください。

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